足場で着用が義務化されている安全帯とは?2つの安全帯を紹介

足場の意味

近年、建設現場などで着用が義務化されたのが、フルハーネス型の「安全帯」です。
足場の組み立てでは必須のものでありながら、以前は作業員によってしている人も
いればしていない人もいるなど、明確な決まりはありませんでした。
そもそも安全帯とはどのようなものなのか、わかりやすく解説していきたいと思います。

足場の安全帯とは

厚生労働省で告示された「安全帯の規格」により決められているものです。
高さが2m以上ある高所での作業時に万が一の事態に備える転落防止用の保護具になります。
本来足場では、作業員の転落を防ぐために足場などの作業床の設置が義務付けられています。
ただし足場の環境などの理由で、作業床ができないこともあります。
この場合、転落や墜落のリスクを考え安全帯を用いてリスクに備えています。
建設業において死亡災害は約30%占める大きなものになり、
最も業種でも多いとして問題になっています。
建設現場にとって自分の命を守るのはもちろん、
作業している人全ての安全を守るためにも、安全帯の使用はとても重要です。

安全帯にはどんな種類があるの?

安全帯には大きく分けて2通りがあります。

胴ベルト型安全帯

腰に使用して装着する安全帯になり、足場では長年使用されてきたものです。
脱ぎ着するときの簡易性もあり、忙しい建築現場にとっては重宝されてきました。
建設現場などでも一度のみならず目にしたことがあるのではないでしょうか。

ハーネス型安全帯

ハーネス型の安全帯は複数のベルトを使って構成されるものです。
肩や腿の部分などに装着して安定させます。ベルト1本で固定するよりも、
複数のベルトで受けることで衝撃を防ぎ、できるだけ
負担を少なくできるように工夫した安全帯になります。

足場の安全を守るフルハーネス型安全帯が義務化

厚生労働省にて義務付けられたのは「フルハーネス型」の安全帯です。
今まで気軽に使える胴ベルトを使用していた人からすると、
ハーネス型の安全帯は使いにくさも感じますが、足場で起こる事故を
できるだけ軽減させるためにも、重要だと考えられています。
安全帯を使用しているときでも墜落災害は起きないわけではありません。
宙吊りや落下中に衝突した事例もありますし、安全帯が脱げてしまった、
つけていても地上等に衝突したなどの問題も起きています。

ただしフルハーネス型安全帯も、ただつけるだけでは意味がありません。

正しい装着方法で行うことでフルハーネス型の意味が出てきます。
どんなに優れた安全帯だとしても、そもそもの使い方を間違えていては話になりません。
使用する前に取扱説明書を読んで、点検を欠かさずに行うようにします。
比較的新しいものだとしても、一度荷重が加わったものは使わないようにします。
以前は大丈夫だったとしても、次に同じことが起きたときに問題なく使えるとは限りません。
厚生労働省でもフルハーネス型の安全帯の使用マニュアルが掲載されていますので、
事前に確認しておくと安心です。

2019年2月に義務化され、その後、同年7月には現行規格品の製造が中止になりました。
そのため今から胴ベルト式の安全帯を購入することはできません。
段階を設けながら完全に移行する方針となっているため、
2022年1月には安全帯の着用や販売は現行のものでは全面禁止になるなどが決まっています。

まとめ

足場の事故をできるだけ減らすためにも、安全帯のフルハーネス型の着用が
義務付けられています。
最初は使いにくさを感じることもあると思いますが、
慣れてしまえばしっかりと身体を固定してくれる分、
余計な負担もかからず衝撃から守ることができます。
足場帯は万が一のときにこそ活躍してくれるからこそ、
正しい使いかたを覚えておきましょう。

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